NISHIGUCHI KUTSUSHITAについて、
もっと知りたいという方にむけた読み物です。
目を閉じると、思い出す風景がある。そして、その風景から漂う雰囲気に加えて、ふと目にした「色」も私たちの記憶に強い印象を残していることに気づきます。その場所でしか出会えない「色」があるのだとしたら。「色」を紡いだ先には、ひとつの物語が生まれていくかもしれない。そんな想いから、シーズンカラーのストーリーを綴りました。今後、シーズンカラーのご紹介とともに、様々な街を舞台に、その街で出会った色とともに、物語をお届けしていきます。あなたの暮らしている街や、旅先の思い出にはどんな色がありましたか?
「世界に自分たちが作った靴下を届けたい。」そんな期待や希望を胸にリュックひとつだけで、展示会を視察するべくベルリンまでやってきた。EU諸国へ届けるには、きっと、ここドイツが大切な場所だと思ったからだ。
7月のベルリンは、とても空気が澄んでいて、日差しも心地よい。ドイツの方々には、ぜひ日本の湿気あふれる夏を経験してもらいたいなんて、思わずいじわるな気持ちにもなるくらい、ドイツの夏は快適で羨ましい。
展示会場へ向かいがてら、ベルリンの街を歩いてみる。歴史的にも印象深いベルリンの壁は、今ではカラフルなアートスポットだ。ベルリンは歴史的な建造物とアートがミックスされていて、歩いているだけで楽しい。さすがは若者の芸術の街と言われるだけある。
街を散策した後は、展示会場へ。日本の展示会のイメージとは異なり、とても開放的な雰囲気で驚いた。まるで野外フェスのようだ。ここで自分たちの靴下を展示できたらどんな反応が待っているのだろう?夢は広がるばかりだ。
気になっていた店舗もたくさん巡ったが、さすがに欲張りすぎた。疲れた体を癒すために、大好きなサウナへ向かうことにした。ドイツ語で語られるロウリュの口上はわからなかったけど本場のアウスグースは素晴らしく、サウナストーンから立ちのぼるラベンダーの香りが全体に行き渡り、さらなる一体感を生んだ。
サウナに入っていると、体だけではなく自分の心もすっきりしてくる。そのたびに自分が今後、何をしたいのか何をすべきか、クリアになってくる。疲れを取るために訪れたサウナだったけど、出るときにはエネルギーをたっぷりもらっていた。
今回のベルリンの旅では、新たな気づきをたくさん得ることができた。旅はいつだって、人生にターニングポイントをくれる。さぁ、元気をチャージできたところで、もう少しベルリンの街から刺激をもらうこととしよう。
ベルリンで泊まったホテルでひときわ目を引いたのがピスタチオ色のソファ。明るく可愛いソファがあるだけで、気持ちが弾むのはなぜだろう。
ベルリンの旅の最高の相棒。何度もトラムを利用して街中を視察した。鮮やかなイエローカラーは、よりベルリンの街に彩りを与えていた。
熱したサウナストーンに水をかけると、蒸気が立ちのぼる。そこにドイツ発祥のアウフグース(タオルで熱風を起こす)が加わることで最高のサウナ空間が生まれる。
ロウリュ(サウナストーンにアロマ水をかけて蒸気を発生させる)の際に、ラベンダーの香りが広がると、まるで森林の中にいるような気分にさせてくれる。
ベルリンの代表的な存在ハッケシェヘーフェは文化財保護指定の建造物。アートギャラリーやカフェ、レストラン、劇場など楽しみ尽きない場所だ。
1700年代にドイツで開発された色であるベルリンブルー。日本では浮世絵の青として使用されていた。どこか懐かしい気がしたのはそのせいだろうか。
ドイツの夏に似合うドリンクといえばアップルソーダ。甘すぎないナチュラルな風味が気に入り、旅の途中、何度も飲んだ。
夏のベルリンの空はとても青く心地よい。空は世界中とつながっているものなのに、それぞれの国で色が違うのも空の魅力の一つだ。
ドイツで有名なのが旬のアプリコットを使った焼き菓子。甘い中にもほどよい酸味があって、ついつい食べすぎてしまう。
夏場、ベルリンの人々は公園の木陰で休憩するらしい。実際やってみると、涼しい風が体を通っていく。野生のウサギやリスもどこか涼しげに見えたのは気のせいだろうか。
テレビ塔はベルリン市内だと至る所から見ることができる。知らない場所で迷子になっても、テレビ塔を見つけたら、不安な気持ちが消えるほど、見守ってくれるような存在。
ベルリンの懐かしい光景といえば地下鉄の体重計。レトロな赤い体重計は、日本のポストみたい。実際見たわけではないけど、大勢の前で測るって、ちょっと恥ずかしかったのでは?
アレクサンダー広場で出会ったのは、濃厚な色合いなのに、飲みやすいドイツの黒ビール。伝統的な陶器のジョッキで飲めば、さらに格別。
ドイツといえば「クリスマスマーケット」を連想する方も多いのではないだろうか。ベルリンではジャンダルメン広場をはじめ、様々な場所で盛大に行われる。ぜひ次は冬のドイツに訪れよう。